メタボじいさんの健診日記〜健康診断ひと口メモ

メタボじいさんのメタボ解消までの記録と健康診断ひと口メモ

被爆二世臨床調査 〜 放射線影響研究所からの協力依頼


こんにちは、メタボじいさんこと“MG3”です。



<広島に投下された原子爆弾のキノコ雲、手前は瀬戸内海>



1. はじめに

MG3は被爆二世です。

広島に原爆が投下されたのは、1945年8月6日、午前8時15分。

原爆のキノコ雲の下、14万人の尊い命が奪われました。

すでに他界していますが、MG3の両親も被爆者でした。

二人とも爆心地から3km以内の至近距離で被爆しました。

幸いにも惨事から生き延び、80過ぎまで命をつなぐことができました。



<爆心地である原爆ドーム



2. 被爆二世臨床調査

被爆二世であるMG3には、4年に一度、公益財団法人放射線影響研究所放影研)から「被爆二世臨床調査」の依頼があります。

放射線の影響にかかる調査・研究に役立てることを約束したうえで、健康診断を受けます。

検査項目としては、下のとおりで、検診費用はすべて無料です。

• 診察

• 身体計測(身長、体重)

• 尿検査

便潜血検査

• 血液検査

前立腺腫瘍マーカー検査

• 胸部X線検査

• 腹部超音波検査

骨粗しょう症検査


4年前の記憶をたどると、血液検査での採血は、通常の検診よりも「採血管」(スピッツ)の本数が多かったような気がします。

おそらく研究材料に使用されるのでしょう。

検査時間は1時間30分程度ですが、アンケートや問診が多かったような気がします。

MG3は12月に人間ドックを受診する予定なので、被爆二世臨床調査は来年の5月に予約しました。





3. 公益財団法人放射線影響研究所

公益財団法人放射線影響研究所( Radiation Effects Research Foundation、RERF)は、被爆者の健康調査及び被爆の病理的調査・研究を行う研究機関です。

1975年4月1日、原爆傷害調査委員会 (ABCC) と厚生省国立予防衛生研究所(予研)原子爆弾影響研究所を再編し、日米共同出資運営方式の財団法人放射線影響研究所として発足しました。

場所は、広島市内にある比治山とう小高い山の頂上にあります。

放射線影響研究所の略称は「放影研」ですが、被爆者はいまだに前身の組織、原爆傷害調査委員会の略称「ABCC」と呼んでいます。



放射線影響研究所 広島研究所>



4. 放影研の研究で現在までに分かったこと(研究成果)

被爆者では、特定の臓器のがんが増えている。

(増加が見られるがんは、白血病のほか、甲状腺がん乳がん、肺がん、結腸がん、胃がんなど )

( 増加が見られないがんは、子宮がん、すい臓がん、前立腺がん)

❷ 高線量被爆者では「がん以外の病気(白内障甲状腺良性腫瘍、心臓病、脳卒中など)」も増えている。

❸ 高線量被爆者では加齢に伴って現れるのと同じような免疫機構の衰退傾向が見られる。

❹ 高線量被爆者では、軽度の炎症反応を示している人が多い。

❺ これまでの研究では、被爆者の子供への遺伝的影響は認められていない。

❻ 現時点までの観察では、被爆者の子供に死亡率、がん発症率の増加は認められていない。 など





5. 放影研がこれから10〜20年で明らかにしようとすること(研究課題)

被爆した時の年齢が若い人は、高齢であった人よりも放射線の影響を受けやすいのか?

被爆した時の年齢が若い人と高齢であった人とでは、増加するがんの種類が違うのか?

③ 今まで被爆者で増加が見られていない種類のがんは、今後も変化が見られないのか?

被爆した時の年齢が若い人は、高齢であった人より、白内障、心臓病、脳卒中など、がん以外の病気になりやすいのか?

放射線に加えて、喫煙・食事などが、がんの発症にどのような影響を及ぼすのか?

放射線に被ばくすると、どのようにしてがんおよびその他の病気が引き起こされるのか?

⑦ 高線量被爆者の子供では、遺伝子の突然変異が増えるのか?

被爆二世(中高年者)で、生活習慣病は増えているのか? など

研究課題の⑧については、被爆二世であるMG3がすでに生活習慣病にかかっていることから、結論はすぐに明らかになると思いますが❓



<折り鶴と「原爆の子の像」>



6. おわりに

原爆投下から74年が経過して、被爆者の数も減少してきています。

亡くなった父は脳卒中を、母は胃がんを患っていました。

放影研の研究成果の❶と❷にあるように、二人の病気は被爆と関係があるのかもしれません。

しかし、被爆二世(被爆者の子供)への放射線の遺伝的影響はなこと、また、死亡率やがんの発症率の増加も認められないことを立証してもらい、被爆二世としては実際のところ安心しています。

また、“健康診断マニア”のMG3にとって、4年に一度継続して、人間ドックに準じた内容の健康診断を無料で受診できることはありがたい限りです‼️



平和記念公園



いつも最後まで読んでいただきありがとうございます。

☆次回は、“ 前立腺肥大症 その2 〜 夜中ぐっすり眠れるのか❓ ” です。

どうぞお楽しみに❗️



本日のブログアイコンのタイトルは、『両親の被爆体験をトラに伝承する“メタボじいさん”』でした。