肝疾患コーディネーター養成講座 その1 〜 事前学習
こんにちは、メタボじいさんこと“MG3”です。
「肝疾患コーディネーター養成講座」を受講することになりました。
肝疾患コーディネーターは、肝炎患者が適切な肝炎医療や支援を受けられるように、医療機関、行政機関など関係者間の橋渡しを行います。
また、肝疾患に関する啓発活動や患者の相談対応なども行います。
MG3は、社会貢献活動の一環として、気軽な気持ちで受講することにしましたが、あとでプログラムを見て驚きました。
講座は、令和元年9月14日(土)・21日(土)の2日にわたって、10:00〜15:30の時間帯で開催されます。
講座も8コマあり、2日目の最終にはなんと「確認試験」もあります❗️
還暦を超えたMG3にとっては、すでに忍耐力、記憶力が弱ってきており、「試験」と聞くと精神的につらいものがあります。
「講座内容」は、次のとおりです。(講座順)
• C型肝炎
• ウイルス性肝炎以外の肝疾患
• 肝硬変
• ウイルス性肝炎に関する疫学
• 肝疾患患者に対する相談対応
• B型肝炎
• 肝がん
それぞれ大学病院の専門ドクターがきて講義する予定です。
そこで、少しでも精神的に楽になるため、講座までに「事前学習」をしようと決意しました。
<言わせてもらえれば、自分でも“エライ”と思います❗️>
1. 肝炎の種類
「肝炎」は薬剤、アレルギー、アルコールなどが原因でも起こりますが、日本で最も多いのは「肝炎ウイルス」に感染して起こる「ウイルス性肝炎」です。
現在、A型、B型、C型、D型、E型が確認されています。
新たにG型とTT型の発見が報告されています。
これらの中で日本で患者数が多く重要なものは、A型・ B型・ C型 の3つです。
2. A型肝炎
「A型肝炎」は、A型肝炎ウイルス(HAV)に感染することによって起こる急性の肝臓病です。
慢性化することはほぼありません。
ウイルスに汚染された魚介類などを食べたり、生水を飲んだりすることで感染します。
感染してから1ヶ月ほどの潜伏期間を経て発症します。
症状は、38〜39℃くらいの発熱が数日間続き、頭痛や悪寒を伴います。
また、食欲不振、倦怠感、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などの自覚症状も現れます。
A型肝炎ウィルスに汚染された食品、飲料水により集団発生することがあります。
A型肝炎ウイルスは、以前は日本で広くはびこっていました。
50歳以上の日本人は、ほとんど全員に感染した経験があり、血液の中にウイルスに対する抗体を持っています。
治療は安静と食事療法が基本となり、1〜2ヶ月で治癒します。
3. B型肝炎
「B型肝炎」は、B型肝炎ウイルス(HBV)に感染することによって起こる肝臓病です。
B型肝炎ウイルスは感染力が強く、ウイルスの保有者の血液や体液を介して感染します。
感染した時期によって、一過性で終わるもの(急性)と生涯にわたり持続するもの(持続性感染者:キャリア)に大別されます。
感染の原因は、輸血や注射針の使い回し、性行為、入れ墨、ピアスの穴開け、あるいは感染している母親から生まれる時の新生児への母子感染などです。
成人になって感染した場合は、一部の人が急性肝炎を発症しますが、基本的には慢性化することなく完治します。
症状としては、全身倦怠感、食欲不振、悪心(おしん)、嘔吐、褐色尿、黄疸などがあらわれますが、数週間後から徐々に回復していきます。
一方、母子感染などで感染した場合は、肝臓にB型肝炎ウイルスがすみつき、感染が持続することによってB型肝炎が慢性化します。
やがて病気が進行して、肝硬変、肝がんへ進展する場合があるとされています。
現在、日本のB型肝炎の患者・感染者は110万人~140万人いると推定されています。
なお、母子感染は近年ではワクチン接種によりあまりみられなくなってきいます。
<肝硬変については、『肝機能検査 その1 〜 脂肪肝から〜の肝硬変❗️』でも紹介しています>
mg3kensinmemo.hatenablog.com
4. C型肝炎
「C型肝炎」は、C型肝炎ウイルス(HCV)の感染によって起こる肝臓の病気です。
C型肝炎ウイルスに感染すると、一部の人は急性肝炎を発症しますが、多くの人はとくに自覚症状が現れません。
いずれも自然に沈静化し、これらのうち約3割の人は自然に完治します。
残りの7割の人の肝臓にはC型肝炎ウイルスがすみつき、症状が出ないまま慢性化して持続性感染者となります。
「C型慢性肝炎」は、ウイルスの感染により肝臓に炎症が起き、肝臓の細胞が壊れていく病気です。
そのまま放置していると肝硬変や肝がんへと進む人も少なくありません。
日本のC型肝炎の患者・感染者は190万人~230万人いると推定されています。
日本では毎年約3万人の方が「肝がん」でなくなっていますが、肝がん患者の約70%はC型肝炎が原因です。
現在、C型慢性肝炎に対する治療法は進歩しています。
以前はインターフェロンを注射する治療が主流でした。
しかし、最近では薬で治すインターフェロンフリー治療により、C型肝炎ウイルスの排除が可能となりました。
それでも排除できないケースでは、薬と注射で肝機能を正常に保ち、肝炎の進行を防止する肝庇護療法(かんひごりょうほう)を行う場合があります。
早期に発見し、適切な治療を行えば肝がんの発症を防ぐことができるようになってきました。
5. 肝炎ウイルス検査
健康診断では、「肝炎ウイルス検査」を受けることができます。
肝炎ウイルスに感染すると、血液中にウイルスに関連した「抗原」や「抗体」が現れます。
肝炎ウイルス検査では、採血をして、B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスの抗原・抗体を調べます。
下の写真は、MG3が2018年8月に人間ドック健診で受けた肝炎ウイルス検査の結果です。
B型・C型肝炎ウイルスともに、「陰性」(ー)でした。
人間ドック健診の項目に肝炎ウイルス検査が含まれていない場合は、オプションで希望してして、生涯で一度は検査を受けてみましょう❗️
いつも最後まで読んでいただきありがとうございます。
☆次回は、“ 肝疾患コーディネーター養成講座 その2 〜 事前学習 ” です。
引き続き、お楽しみに❗️
本日のブログアイコンのタイトルは、『のん気なトラと、事前学習をしてまで講座に臨もうと必死に頑張っている“メタボじいさん”』でした。