肝疾患コーディネーター養成講座 その3 〜 第1回受講報告 (C型慢性肝炎)
こんにちは、メタボじいさんこと“MG3”です。
先日、1日目の「肝疾患コーディネーター養成講座」に行ってきました。
受講生はほとんどが若い方で、会場のなかではおそらくMG3が最高齢だったと思われます。
「事前学習」が少しは役に立ちましたが、講座内容は幅広く、専門性があり、年寄りには理解するのに難しい内容でした。
<事前学習については、下記のブログに記載しています>
mg3kensinmemo.hatenablog.com
mg3kensinmemo.hatenablog.com
そこで、配布資料を見返して、MG3の“薄い記憶”に残った項目だけを報告します。
そのため、講座内容とは違い、かなり主観的なものになるかもしれませんがお許しください。
第1回として「C型慢性肝炎」について報告します。
<なお、配布資料が白黒のコピーであったため、掲示した写真・図等は、その資料以外から引用したものです>
1. C型慢性肝炎の経過
「C型慢性肝炎」とはC型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる疾患です。
C型肝炎に感染した人のほとんどは無症状で過ごします。
症状がある場合には、食欲不振、腹痛、倦怠感、色の濃い尿などが見られます。
C型肝炎に感染した人の約70〜80%程度が慢性肝炎となり、倦怠感などの自覚症状が長く続きます。
C型肝炎に感染してから、一般に20〜30年の長い時間をかけて「肝硬変」となり、さらには「肝がん」を発症します。
肝硬変になっても、よほど進行しないと自覚症状はでません。
肝硬変から年間約8%の確率で肝臓がんを発症すると言われています。
上の写真は腹腔鏡(おなかの中にいれたカメラ)で、「慢性肝炎」、「肝硬変」さらには「肝がん」に進行していく様子を見たものです。
正常な肝臓は表面が滑らかですが、慢性肝炎になるとしだいに表面のゆがみが目立ってきます。
そして、肝硬変になると表面がでこぼこになる様子が分かります。
2. C型肝炎ウイルスの構造と感染経路
C型肝炎ウイルスは1989年(平成元年)に発見されてから30年が経過しました。
(それ以前は「非A非B型肝炎」と呼ばれていました)
その構造は、上の図のようにエンベロープ(殻)の中にコア(核)があります。
コアの中にはC型肝炎ウイルスのRNA(ウイルス遺伝子)が入っています。
ウイルスは人の肝臓の細胞の中に侵入(寄生)して増殖します。
感染することができる生物としては、ヒトのほかにチンパンジーにも感染します。
感染経路としては、「母子感染」と「水平感染」があります。
母子感染の感染率は非常に低くまれです。
水平感染としては、以前は輸血などがありました。
しかし、現在では注射器の使いまわし、入れ墨、ピアスの穴あけ、性行為などが考えられます。
水平感染の約20%が自然に治癒しますが、残りの約80%は慢性化します。
C型肝炎ウイルスに感染すると、体内で「抗体」ができます。
しかし、ウイルスのエンベロープが変異し抗体が効かなくなります。
そこで新たに抗体ができますが、ウイルスはさらに変異を繰り返しC型肝炎は慢性化して、ほぼ生涯継続します。
3. C型肝炎治療の変遷
1992年、C型肝炎ウイルスの増殖を抑える働きを持つ「インターフェロン」での単独治療が始りました。
注射剤による治療で約24週間行われていましたが、当時の治癒率はわずか約7%程度でした。
その後、抗ウイルス薬(飲み薬)と組み合 わせた治療法や、改良型のインターフェロンを使った治療ができるようになり治癒率も約70〜85%までに改善されました。
しかし、インターフェロン治療は、注射部位の発赤・発疹、インフルエンザ症状、食欲不振や吐き気、だるさや倦怠感、脱毛、不眠やイライラなど、色々な副作用があり、治療導入から継続まで困難なケースも多く発生しました。
2014年、C型肝炎ウイルスを直接抑えるDAAsと呼ばれる新しい治療薬が開発され、経口抗ウイルス薬治療(DAAs治療)が始りました。
インターフォロンと比較して副作用が比較的少ない治療法です。
治療期間も12〜16週に短縮されましたが、治癒率は約85〜95%と極めて高くなりました。
こうした治療によりC型肝炎ウイルスを排除できても、その後の定期検査は必ずを受診するすることが大切です❗️
いつも最後まで読んでいただきありがとうございます。
☆次回は、“ 肝疾患コーディネーター養成講座 その3 〜 第2回受講報告 ” です。
引き続き、お楽しみに❗️