メタボじいさん 〜 「胆のう結石(胆石)」は小さな時限爆弾!いつ悪さを始めるのか?
こんにちは、メタボじいさんこと“MG3”です。
人間ドックの腹部超音波検査で毎年指摘される項目として、胆のう結石(胆石)と胆のうアデノミオマトーシスがあります。
これと言った自覚症状もなく、もう何年も「経過観察」というコメントに胡座(あぐら)をかいて済ましています。
1.胆のうの仕組みと役割
胆のうは、肝臓で作られた胆汁を溜めておくはたらきをしています。
胆のうは、肝臓と十二指腸をつなぐ管の途中にあり、西洋梨のような形をしています。
長さは10cm、幅は4cm程度で、50〜60mlの胆汁を貯えることができます。
胆汁は脂肪を消化するために必要な緑色の液体で、肝臓で1日に1リットルほど作られています。
胆汁の成分は、ビリルビリンという黄色っぽい色素、コレステロール、胆汁酸塩などですが、およそ90パーセントは水分です。
胆のうに溜められている間に水分が吸いとられ、5〜10倍に濃縮されます。
胆汁は、食事のあとに胆のうから十二指腸へ送り出されます。
[出典:からだとくすり]
2.胆のうアデノミオマトーシス(胆嚢腺筋腫症)
胆のうアデノミオマトーシスとは、胆のう内で腺と筋の成分からなる小さな袋が増えて、胆のうの壁が厚くなる病気です。
胆のうの壁が部分的に、あるいは全体に分厚くなり、その部分が異常なタイミングで収縮するために痛みが出ます。
一般的には胆石を合併していることが多いようで、MG3の症状も該当します。
3.胆のう結石(胆石)
胆道のどこかで胆汁の成分が固まって結石ができる病気です。
胆石ができる場所は胆のうが一番多く、「胆のう結石」といいます。
できる場所によって、胆のう結石、総胆管結石、肝内結石に分類されます。
症状が起きる頻度としては、胆のう結石が78%、総胆管結石が21%、肝内結石が1%です。
胆石によって腹痛や発熱などの症状があらわれる病気を「胆のう炎」といいます。
日本では、食生活の変化と高齢化により、胆石症が増えています。
日本の総人口の10〜15パーセントが胆石を持っているといわれています。
原因はさまざまですが、主に脂質のとりすぎや、細菌に感染することがあげられます。
食事のときに脂質をとりすぎると胆汁のなかでコレステロールが固まり、少しずつ大きくなり結石になります。
また、胆のうや総胆管が細菌に感染すると、胆汁のなかの色素が変化して結石になりやすくなります。
4.胆石の治療法
胆石の大きさや位置によって治療法が違います。
胆石があるからといって、必ずしも症状があるわけではありません。
胆石をもっている人の23%は無症状といわれています。
痛みがない場合には飲み薬で石を溶かします。
胆石の自覚症状は、「右季肋部痛(みぎきろくぶつう)」です。
右の肋骨の下あたり(右肋弓下)に差し込むような痛みを感じ、背中に抜けるような痛みを伴うこともあります。
胆石の痛みは決まったところだけが痛むのではなく、人によって、みぞおち、おへその上のほう、右の肩甲骨の下の方、腰のあたりといろいろな場所に痛みの症状がでます。
痛みのほかにしばしば認められる症状は「発熱」です。
これは胆石により胆嚢内の胆汁がとどこおり細菌感染をおこすことによっておきる症状です。
悪化すると急性胆のう炎という状態になり、腹痛とともに38度以上の熱がでることもあります。
さらに、胆石が胆道にはまり込んだり、胆のうが炎症を起こして腫れあがったりすると、胆汁の流れが悪くなり「黄疸(おうだん)」や「肝機能異常」などの症状を起こすことがあります。
治療方法として、痛みが激しい場合はまず痛みを抑える薬を使います。
胆石を取り出すには、からだの外から衝撃波で圧力をかけて石を砕くか、手術で取り除きます。
5.おわりに
胆石は小さな時限爆弾を抱えているようなものです。
いつ悪さを始めて腹痛が起こるかわかりません。
MG3の場合、少しでも腹痛や発熱などの症状を感じたら「胆石のせいかも?」と疑うべきでしょう。
いつまでも「経過観察」というコメントに胡座(あぐら)をかいて済ますより、今のうちに医師に相談して早めの治療を考えてみます。
いつも最後まで読んでいただきありがとうございます。
本日のブログアイコンのタイトルは、『トラの胆石を検査したいが、肋骨の下まで手が届かない“メタボじいさん”』でした。