冬のかくれ脱水症 〜 高齢者は特に注意
こんにちは、メタボじいさんこと“MG3”です。
日本成人病予防協会のメールマガジン11月号の健康コラムに、「冬のかくれ脱水症」について掲載がありました。
参考になるので再掲しました。(写真等は別途引用)
1. はじめに
冬本番が近付き、空気も乾燥してきました。
空気が乾燥すると肌と同様に喉の粘膜も乾燥します。
喉は粘膜に覆われていて、空気中の雑菌やウイルスの侵入を防いでいますが、粘膜が乾燥すると、その働きが悪くなりウイルスなどを排除する機能が低下します。
空気の乾燥は美容面だけでなく、健康面でもトラブルが起きやすくなるのです。
2. 冬のかくれ脱水症
冬は汗をかく量は減りますが、皮膚や呼吸によっても水分は体の外に出ています。
成人の場合、1日に体重1キロあたり15ミリリットル。
体重60キロだと、1日900ミリリットルほどの水分が出ていく計算です。
空気が乾いていれば、さらに増えます。
マンションなど、気密性が高くエアコンを使う部屋の空気は乾燥しています。
加湿器を使用しなければ、外より湿度は1~2割ほど低く、体内の水分が失われやすいのです。
体内の水分が減ると集中力や食欲が下がり、めまいなどの症状があらわれます。
脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞になるリスクも高まるとされます。
水分補給の目安については、食事のときや起床時、就寝前などに1日8回、コップ1杯程度の水分補給を取ることが必要です。
ただし、水分と言っても、利尿作用が強いアルコール類は逆効果です。
例えばビールは1リットル飲むと1・1リットルの尿が排出されてしまいます。
アルコール度数が高くなると、その量はさらに増えるそうです。
3. 冬のかくれ脱水症の原因
冬の脱水症は、空気の乾燥により水分が体からじわじわと失われることで起こります。
また、発熱や下痢を伴う感染症も体内の水分を不足させやすいです。
●湿度の低下
冬場の湿度は50%以下になることが少なくありません。
外気が乾燥すると、皮膚や粘膜、呼気などから、意識しないうちに失われていく水分が増えます。
特に室内は暖房器具の使用や、昔より住宅の気密性が良くなったことにより、屋外より10~20%湿度が低下する傾向があります。
●脱水症に対する警戒心の低下
冬は汗をかきにくいので、夏に比べて警戒心が下がりがちです。
また寒いから冷たい物は避けたいという理由で、飲み水の摂取を控える人も多いようです。
●ウイルス感染による発熱、下痢、嘔吐
冬場に流行するインフルエンザやノロウイルスは、発熱や下痢、嘔吐を伴いやすく、体内の水分や塩分が大量に失われて脱水症状になります。
水分が失われると血液がドロドロになり、血栓ができやすくなってしまいます。
冬に脳梗塞や心筋梗塞が多いのは、脱水によって血液がドロドロになることも原因の一つと考えられています。
4. かくれ脱水症チェック
下記の症状に当てはまったら注意が必要です。
・手先の皮膚がかさかさになる
・口の中が粘る。食べ物がのみ込みにくくなる
・食欲の低下などで、だるさを感じる
・嘔吐や下痢がある
・めまいや立ちくらみがする
5. かくれ脱水症の予防&対処法
●部屋の乾燥を防ぐ
室内が乾燥しない工夫をしましょう。できれば湿度計を設置し、50~60%の湿度を保てるようにしましょう。
・加湿器を置く
・換気をする
・バケツに水をはり、タオルを半分つけておく
・洗濯物を干す
●飲み物や食べ物でこまめに水分補給喉が渇いていなくても、意識してこまめに水分を補給するようにしましょう。
・食事やおやつのタイミングで水分補給
・朝起きた時、夜寝る前、トイレに起きた時
・水分や電解質が豊富な食べ物を食べるよう心がける
(ほうれん草や小松菜などの緑黄色野菜、ミカンやリンゴなどの季節の果物)
6. おわりに
脱水のリスクが高いのは高齢者です。
かくれ脱水は誰にでも起こり、水分補給によって改善しますが、高齢者の場合はその状態からもとに戻る力が弱くなっています。
したがって、それをきっかけに通常の脱水症にまで進みやすいのです。
また、心不全や高血圧などの持病がある人は、体の外に水分を出す薬を服用しているため要注意です。
便秘で下剤を飲んでいる人も水分が排出されるため、リスクが高まります。
高齢者は、飲み物や食事量が減りがちです。
喉の渇きを自覚しにくいという特徴から、かくれ脱水症になりやすいと言われています。
部屋の乾燥を防ぎ、こまめな水分補給を意識して、かくれ脱水症にならないよう充分注意しましょう。
いつも最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回は、“ 人間ドック健診の結果 〜 6ヶ月でどこまでメタボは改善できたのか❓” です。
お楽しみに❗️
本日のブログアイコンのタイトルは、『「冬のかくれ脱水症」について、一年中温かい所にいるトラに聞く、ヤボな“メタボじいさん”』でした。